そこからキッククライムで上がってきてくれ
『キッククライム』(Wall Jump / Kick Climb) は、サムス・アランのジャンプアクション。側壁を蹴り上げて、さらに高くジャンプ移動することができる。『ウォールジャンプ』『壁ジャンプ』とも呼称される。
解説[]
サムス・アランが使用可能なジャンプアクションの1つで、回転ジャンプ中に壁に触れた状態で発動可能。側壁を蹴り上げることで再びジャンプして、反対側の壁に向かって移動できる。向かい合った2つの壁を使ってこのアクションを繰り返すことで、壁の続く限りどこまでも上昇していくことが可能。通常のジャンプでは到達できない高い場所まで移動することができる。
『2Dメトロイドシリーズ』では、サムスが初期段階から使用可能なアクションとなっているが、ゲーム中の簡易説明や説明書などでは紹介されず、ゲームクリアに必須ではない隠しアクションである場合が多い[1]。垂直な壁がある場所であればいつでも実行可能なアクションなので、ハイジャンプブーツやスペースジャンプなどのジャンプアクションを強化するアイテムを装備していない状態でも、キッククライムを利用することで様々な場所に到達することができる。基本的には両サイドに側壁がある地形でのみ使用可能だが、作品によっては1つの壁だけでキッククライムを行う、俗に「片面キッククライム」と呼ばれる派生アクションが利用できる。
『メトロイドプライムシリーズ』では、サムスの標準的なアクションではなく、スクリューアタック取得後に初めて使用可能になる。特殊な金属で構成されたキッククライムウォールという特定のプレート型デバイスに向かってスクリューアタックを行うことでのみ発動、壁を蹴り上げてより高い場所まで上昇することが可能。仕様上『2Dメトロイドシリーズ』のように任意の壁でキッククライムを行うことはできない。
各作品における特徴[]
2Dメトロイドシリーズ[]
スーパーメトロイド[]
- 初実装。初期状態から使用可能。サムスが回転ジャンプで上昇しながら壁に接触している状態で、壁の反対方向の十字ボタンとジャンプボタン(デフォルトではAボタン)を入力することで発動。壁を蹴って反対側に向かって回転ジャンプすることができる。十字ボタンを入力するとサムスが壁でしゃがむような動作をし、その状態でジャンプを入力すると発動する。ジャンプ入力の猶予は長いが、逆に十字ボタンとジャンプを同時に押すと早すぎてうまくいかない場合が多い。片面キッククライムも実行可能。
- ブリンスタ植物密生エリアの下層部にあるエリアに出現する友好的なクリーチャー、エテコーンも同様のアクションを身につけている。キッククライムは説明書に記載が無く、クリアに必須のテクニックではないが、このエテコーン出現エリアで習得が可能になっている。ただし、エテコーンはキッククライムを実演して見せてくれるだけであるため、操作方法などは自分で気づく必要がある。
メトロイド フュージョン[]
- 初期状態から使用可能な隠しアクション。取扱説明書にアクションの記述は無いが、オープニングデモでキッククライムを使用している映像が流れるほか、別売りの公式ガイドブックでアクションの詳細が言及されている。
- 前作『スーパー』と同様、サムスが回転ジャンプ中に壁に触れたとき、逆方向の十字ボタンとAボタンを入力することで、壁を蹴ってさらに高くジャンプができる。今作では十字ボタンとAボタンを同時に入力しても問題なく発動できるようになっている。本作のキッククライムは壁を蹴り上げて再度ジャンプを行う際、強い慣性が発生して逆方向に移動する仕様となっているため、前作のような片面キッククライムは使用できない。移動能力の低いゲーム序盤で大いに活用できるが、スペースジャンプ取得後は能力が使用不能になる。
メトロイド ゼロミッション[]
- 初期状態から使用できる。使用感は『フュージョン』のものと酷似しているが、壁と逆方向に発生する慣性が弱くなっている。片面キッククライムも実行可能。また、『フュージョン』と同様にスペースジャンプが使用可能になった後は能力が使用不能になる。
METROID Other M[]
- ゲーム序盤から使用できるアクション。サムスの基本アクションとしてゲーム中で紹介されており、ゲーム終盤まで常に使用する機会がある。向かい合った2つの側壁がある地形でのみ使用可能。ジャンプで側壁に接触すると、サムスが壁を滑り落ちながら反対側を向いた状態となり、このとき十字ボタンを保持したままAボタンを押してジャンプすることで、反対側の壁にジャンプする。この操作を繰り返して高い場所に登っていく。過去作品と異なり、キッククライム使用時に十字ボタンの入力が不要となったので、アクションが苦手なプレイヤーでも発動しやすくなっているが、片面キッククライムは使用できない。
メトロイド サムスリターンズ[]
- 初期状態から使用可能。サムスが回転ジャンプをしながら壁に接している状態でBボタンを押すと、壁を蹴って反対側に向かってさらにジャンプすることが可能。反対側に移動キーを入力する必要がない『Other M』と同様の操作方式が採用されている。スペースジャンプ取得後は使用できなくなる。
- 『フュージョン』のようにキッククライム発動後に強い慣性が働く仕様となっているため、片面キッククライムの実行が難しい。さらに本作では、ブロック1マス分の細長い縦穴では、キッククライムが使用できない。このような地形はスパイダーボール等で突破する必要がある。また、スパイダーボールの使用を抑制する黄色の滑る壁ではキッククライムも使用できない。
メトロイド ドレッド[]
- 初期段階から使用可能。壁を蹴り上げてさらに高く上昇できる。仕様・操作性は『サムスリターンズ』に近く、垂直な壁に接している時にBボタンを押すと発動できる。
- 『フュージョン』『サムスリターンズ』と同様に強い慣性が働くため、通常プレイでは片面キッククライムを実行できない。ただし、マグネットサーフィスでキッククライムを行った場合に限り、この慣性が弱くなるので片面キッククライムができる。また、フラッシュシフトの併用等で空中横移動を挟むことで、疑似的に片面キッククライムを実行することも可能。
- 本作のキッククライムはスピードブースターとの併用が可能。高速ダッシュ中に壁に差し掛かった際、キッククライムで壁を蹴り着地成功すれば、ダッシュ状態を継続できる。このテクニックを駆使すれば、あらゆる場所で高速ダッシュ・シャインスパークを実行できる。
メトロイドプライムシリーズ[]
メトロイドプライム2 ダークエコーズ[]
- ホレイトでアイテム『スクリューアタック』取得後、キッククライムウォールを使って使用可能になる。
メトロイドプライム3 コラプション[]
- ブリオでアイテム『スクリューアタック』取得後、キッククライムウォールを使って使用可能になる。
メトロイドプライム ピンボール[]
- ミニゲーム『ウォールジャンプ』にて使用。タイミングよくボタンを押して左右の壁を蹴って上昇し、頂上にあるアイテムを取得するとクリアとなる。『ダークエコーズ』などと同様にスクリューアタックを発動しているようで、キッククライムの軌道上に徘徊するブラッドワスプやパッファーなどのクリーチャーに触れると倒すことが可能であり、スコアが加点される。
メトロイドプライム フェデレーションフォース[]
オフィシャルデータ[]
取扱説明書[]
十字ボタンを壁方向に押したままタイミングよく②を押すと、壁を蹴りながら登る。
※十字ボタンを押し直す必要はない。METROID Other M 取扱説明書
書籍[]
アイテムは一切必要ないが、技術的にはもっとも難しい技だ。壁面をななめに蹴り上げて、そのままジャンプする。どんなに高い壁でも登っていける。惑星ゼーベスではエテコーン先生が教えてくれる技。回転ジャンプして、壁に接触した瞬間に十字ボタンを反対側に押し、つぎの瞬間にジャンプボタンを押す。基本的にはこの操作の連続だ。ハイジャンプブーツを手に入れたあとのほうが操作しやすいだろう。この技ができなくても攻略は可能だ。
任天堂公式ガイドブック スーパーメトロイド サムス・アランの2時間59分
キッククライム
回転ジャンプの動作中、垂直かつ平坦な壁に接触したときにBボタンを押すと、キッククライムで壁を蹴り、反対側に回転ジャンプできる。通常のジャンプよりも高く跳べるため、高所へ上がりたい場所で平坦な壁があれば狙ってみよう。壁と壁に挟まれた狭い空間であれば、キッククライムのくり返しで登り続けることも可能。メトロイド ドレッド パーフェクトガイド
公式サイト[]
壁に向かって回転ジャンプし、壁に当たった時にすばやく壁とは反対方向に十字ボタンを押しながらAボタンを押すと、壁を蹴って反対側の壁にジャンプできる。
これをくり返すことによってどんどん上に登ることができる。
さらに、このテクニックを応用すれば、片側の壁だけを使って登り続けることもできる。メトロイド ゼロミッション 公式サイト 開発ルーム
キッククライム / スピンブースト
壁をキックしてさらに上昇することのできるキッククライムなど、類まれな身体能力によりさまざまなジャンプアクションが可能。
パワーアップアイテムを得ることでジャンプも強化することができ、回転ジャンプ中もう一度ジャンプができる新アビリティ「スピンブースト」も登場。
登場作品[]
- スーパーメトロイド
- メトロイド フュージョン
- メトロイド ゼロミッション
- METROID Other M
- メトロイド サムスリターンズ
- メトロイド ドレッド
- メトロイドプライム2 ダークエコーズ
- メトロイドプライム3 コラプション
- メトロイドプライム ピンボール
脚注[]
- ↑ 例外として『METROID Other M』ではゲーム中で簡単な説明がなされており、ゲームプレイに際して必須のアクションとなっている。