『クイーンメトロイド』(Queen Metroid) は、SR388系列のメトロイドの最終進化形態。
解説[]
SR388に1体のみ生息する特殊なメトロイドが、惑星の環境下でオメガ形態にまで成長、さらにその形態から脱皮・変態を行った姿。前形態よりもさらに巨大化、ワニなどの大型爬虫類を彷彿とさせるビジュアルとなり、自重が増えた影響のためか四足歩行型の形態となっている。SR388系列種の中でメトロイドを生み出すことができる唯一の個体であり、本体後部には新たにメトロイドを生み出す生殖器官が生成されている。背中の巨大な甲羅にはいくつかの穴があり、この中に幼生メトロイドを格納することができる。口腔部分はより牙の数が増え、上顎には舌のような器官が新たに形成されている。
凶暴性が高く、巨体を使った突進や頭部を振り回す強力な攻撃、肺活量を活かした吹き飛ばし、口から吐き出す熱線・火炎攻撃や、空中散開するエネルギー弾など、戦闘時には多彩な攻撃手段を用いる。全身を覆う甲殻はあらゆる攻撃を無効化する。他の形態のメトロイドと同様、口腔部と装甲膜に覆われていない腹部のコアが弱点だが、耐久力が異常に高く、撃破は困難を極める。
各作品における特徴[]
メトロイドⅡ RETURN OF SAMUS[]
サムスの目の前に出現するクイーン
- 他の形態のメトロイドと同じく、全身を覆う甲殻は頑丈でサムスの攻撃が全く通用しない。弱点は頭部および口内部でミサイルによる攻撃が有効だが、耐久力が極めて高く、撃破するためにはミサイル150発分のダメージを与える必要がある。しかし、後述する腹部でボムを起爆させる戦法を使用すれば、少ないリスクで短期決戦を狙うことができる。また、クイーンの立つ台座の下段にある抜け道から洞窟のスタート地点にまで脱出することが可能。
- 致死量のダメージを受けたクイーンはその場で横たえた後に消滅し、メトロイドレーダーの残り個体数表示が0になる。同時に地震が発生して地形が変動して部屋の奥、さらにその先の地表エリアへと進めるようになる。ミッションを達成したサムスは、その先でベビーメトロイドと遭遇することになる。
- 戦闘中には、以下の2種類の攻撃パターンをローテーションで行う。
- 頭突き/噛みつき攻撃
サムスに噛み付こうとするクイーン
クイーンの腹部でボムを爆発させるサムス
- 頭突き攻撃は2回繰り返して行い、後述の浮遊物体を飛ばす攻撃パターンに移行する。
- 浮遊物体
物体を飛ばすクイーン
- サムスがすべての物体を破壊するか、物体が画面外に消え去ると、前述の頭突き攻撃に移行する。
METROID Other M[]
サムスの前に再び姿をあらわしたクイーンのクローン個体 (Other M)
- クイーンはボトルシップの極秘エリア、ROOM MW内に隔離されていた。この理由について劇中で明確な説明はなされてないが、純粋なメトロイドを産み落とし、それらをコントロールする重要な役割を持つ母体および研究用サンプルとして、多数のメトロイドが飼育管理されていたセクターZEROではなく、研究設備の整ったROOM MWに単独で隔離されていたものと考えられる。ボトルシップ内で単独で暴走していたリドリーの命を奪った張本人でもあり、サムスとの戦闘から逃れ、傷の回復を図っていたリドリーの目前に出現、幼生体を放出してリドリーの生体エネルギーを吸収・絶命させたものと推測される。
復元されたクイーンのホログラム資料 (Other M)
第1形態[]
幼生体にサムスを襲わせる (Other M)
- メトロイドはサムスの頭上にまで素早く移動して吸い付き、エネルギー吸収を行う。メトロイドが襲いかかる直前にセンスムーブを使用すれば攻撃を回避することができる。吸い付かれてしまった場合はモーフボールに変形してボムを爆発させることで、拘束状態から抜け出せる。アイスビームで凍結させた後、ミサイル系の武器を撃ち込む従来の対処法で撃破可能。
- クイーンは戦闘開始と同時にサムスに向かって突進攻撃を行うが、その後は戦闘に参加することなく、幼生メトロイドの援護に回ることになる。メトロイドが凍りついて付近の地面に落ちた際にはボディプレスによる攻撃を行い、衝撃波を発生させて凍結したメトロイドを元に戻す傾向がある。
第2形態[]
結晶体を持つ第2形態 (Other M)
- 突進
- 第2段階のクイーンが最も多様する攻撃手段。四足歩行移動で速度をつけて突進、勢い余って壁に激突する。センスムーブで回避可能。
- 火炎放射 (ブレス)
スペースジャンプで火炎放射を回避 (Other M)
- 『Ⅱ』に登場するクイーンはこのような火炎攻撃を使用していなかったため、『Other M』発売当時はボトルシップのクローン個体のみが持つ固有の攻撃技であると推測されていた[4]。後発の『サムスリターンズ』に再登場した際には火炎に似た熱線を発射して攻撃するパターンが追加されたため、オリジナル個体も使用可能な攻撃技であることが判明した。また同作ではクイーンの前形態も高熱エネルギーを利用した攻撃を行うようになっている。
第3形態[]
- 弱点部位を破壊されたクイーンは悲鳴を上げて倒れるが、すぐに首を持ち上げて活動を再開。これを見たサムスも全装備・能力を自主解放してベストコンディションで立ち向かおうとするが、このとき宇宙空間を移動中だったボトルシップの推進装置が急停止して、その反動で両者は空中に投げ出されて壁に激突する。先に起き上がったサムスが、地面に横たわったクイーンに対して先制攻撃を行うことになる。
- 初めはサムスの主観視点=サーチングビューでの戦闘で、地面に倒れてもがき苦しむクイーンの腹部に向けてプラズマビームを発射することで攻撃が可能。ある程度ダメージを与えるとクイーンが起き上がり、反撃のため口内で超高熱火炎のチャージを開始する。クイーンが攻撃する前に口腔にポイントを当てるとグラップリング可能な部位が表示され、すかさずグラップリングビームを使用すると、モーフボールに変形してクイーンの体内へ進入することができる。腹部に到達した段階でパワーボムを起爆させれば、本体の内側から強力な爆発を引き起こして、クイーンを完全に消滅させることができる。
クイーンの体内でパワーボムを起爆させる (Other M)
メトロイド サムスリターンズ[]
クイーンの待つ区画に降り立つサムス
クイーンの戦闘部屋。背景にはメトロイドの卵が確認できる
- クイーンの口内に向けて攻撃を繰り返して十分なダメージを与えると、負傷したクイーンは一時的に攻撃行動を取りやめ、口を開き威嚇するような素振りを見せる。クイーンはしばらく威嚇を続けた後、おもむろに牙を剥いて、素早い動作でサムスに噛みつき攻撃を試みる。この攻撃はメレーカウンターで弾き返すことが可能で、攻撃の直前には特殊なエフェクトが表示される。カウンターヒットに成功するとクイーンは軽くスタンして動作を止め、口内の舌に相当する部位が赤色に発光する。これをグラップリングビームで強く牽引すると、クイーンの頭部を強引に地面に叩きつけ、口を開いた状態で気絶させることが可能。起き上がるまでの間に大量の武器弾薬を投入して連続的に攻撃を繰り出せば、相当なダメージを与えられる。また『Ⅱ』や『Other M』と同様に、モーフボールで口腔を経てクイーンの体内に侵入することも可能であり、腹部でボム・パワーボムを起爆させることで致命的な損傷を与えられる。カウンターヒット後の攻撃でクイーンに一定のダメージが蓄積されていれば、次の戦闘段階に移行、攻撃パターンが変化する。
- 『Ⅱ』から戦闘スタイルも大幅に変更され、複数の攻撃手段を織り交ぜて多彩な攻撃を仕掛けてくる。攻撃パターンはクイーンの蓄積ダメージに応じて段階的に変化するようになっており、全3~4段階に大別できる。戦闘中には以下の攻撃を使用する。
- 突進
- 画面左方奥から勢いをつけて、空を切るほどの高速で突進を行う。画面右方の隅に退避すれば攻撃が当たらない。『Other M』でも使用した攻撃。
- 熱線放射
- また、クイーンが熱線を放出している時に、スパイダーボールで側壁に移動してパワーボムを起爆、スパイダーブーストでクイーン頭部に突撃すれば、熱線攻撃を強制的にキャンセルさせることが可能。
- 緑色酸性弾
- 吹き飛ばし
メトロイド ドレッド[]
サムスと対峙するクイーン (ドレッド)
オフィシャルデータ[]
公式サイト[]
メトロイドの女王で1匹しか存在しなく、後ろのしっぽから卵を産んでいるらしい。防御力、攻撃力ともにかなり強力でミサイルの攻撃では倒すのが困難!弱点は腹部での爆発?!
メトロイドⅡ RETURN OF SAMUS 公式サイト
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ[]
「メトロイド」を、ゲームの主人公の名前とかんちがいしている人は少なくないらしい。
クイーンという言葉がつけば、なおさらだ。
だが、クイーンメトロイドの姿を見せれば、誰もがそのまちがいに瞬時に気づくはず。
人工的につくられた危険な敵、メトロイド。その頂点に君臨する、恐ろしい敵なのだ。大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U フィギュア説明文
登場作品[]
脚注[]
- ↑ 『Other M』劇中のホログラムより。
- ↑ 幼生体を殲滅せずに進んだ場合、戦闘部屋にクイーンが出現しない。部屋の下段にある抜け道からスタート地点に戻り、再び通路を巡回してエリア内の幼生メトロイドをすべて倒す必要がある。
- ↑ メトロイドはSR388の環境条件下において変態する性質を持つはずだが、ボトルシップ内でそのような特殊環境を再現していたかどうかは不明である。
- ↑ 『スーパーメトロイド』でベビーメトロイドがマザーブレインからハイパービーム能力を奪取した例のように、メトロイドはエネルギー吸収の際に相手の能力を獲得する場合があることが判明しているため、クイーンがリドリーからエネルギーを吸収した際、同時にリドリーの火炎放射能力を獲得したのではないかという仮説がファンの間で考察されていた。
関連項目[]
メトロイドに関連のある項目 | |
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SR388系 | 幼生体 | アルファ | ガンマ | ゼータ | オメガ | クイーン | メトロイドの卵 | メトロイドの抜け殻 |
ターロン系 | ターロンメトロイド | ハンターメトロイド | デバイドメトロイド |
エーテル系 | ベビーメトロイド | メトロイドコクーン | ダークメトロイド |
フェイゾン系 | ミニロイド | フェイゾンメトロイド | メトロイドホッパー | フェイゾンホッパー | メトロイドハッチャー |
特殊な個体 | クイーンメトロイド | ベビー | メトロイドプライム / ダークサムス |
人工変異種 | メトロイドモドキ | 巨大メトロイド | 凍結しないメトロイド | メガロイド |
テクノロジー | メトロイドレーダー | メトロイドDNA | 封印の像 |メトロイドワクチン | フュージョンスーツ | β線 |
その他 | メトロイドBR549 | ハンターメトロイドdg | ハンターメトロイドds |
メトロイドⅡ RETURN OF SAMUSに登場するクリーチャー一覧 | |
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小型陸棲生物 | ツムリ | ナード | モヒーク | チュート | ニードラー | グロー |
陸棲生物 | モーシン | ラムキ | オクトロル | フラゾ | マルカラ |
地中生物 | 岩つらら | グルバル | スコープ | クリーク |
小型飛行生物 | ユンボ | シールーク | ユーミー | ガウロン | ムンボ | ピンサー | メボー |
飛行生物 | グルグ | センジュー | ハラーサン | ドリベル |
メカノイド | パプー | TPO | オートラック | オートAD | シャーク | オートム | プロボ | ガンズー |
友好生物 | セプトー | フリット | ベビー |
メトロイド | メトロイド | アルファ | ガンマ | ゼータ | オメガ | クイーン | 卵 |
メトロイド サムスリターンズに登場するクリーチャー一覧 | |
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原生生物 | ナード | グルグ | モヒーク | ロックアイシクル | ツムリ | モーシン | ハラーサン | グルバル | ラムキ | パラビィ | フラゾ | フリーチ | チュート | ドリベル | ガウロン | グロー | メボー | ムンボ | X |
メカノイド | オートAD | ガンズー | パプー | オートラック |
障害物 | ウェブマーグル | アマダドラ | グリンコア | レッドプランツ | スティールオーブ |
ボス | マルカラ | ディガーノート | プロテウスリドリー |
メトロイド | メトロイド | アルファ | ガンマ | ゼータ | オメガ | クイーン | ベビー | 卵 |
METROID Other Mに登場するクリーチャー一覧 | |
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小型 | リオ | ヒムラ | メラ | ウェーバー | スクリー | サイクロー | ジュリオン | スカルテトラ | ジーマ | スノーマ | ソーバ | ゾーロ | ブル | ヒートブル | グリッパー | ポイズングリッパー | FGⅡ-グラハム | FG-1000 | リングビームユニット |
中型・大型 | サイドホッパー | デスギーガ | バリスト | ヴォルフォン | フラワナ | ドラゴティクス | ギガエール | サンドファング | グルガンジー | ファンブルアイ |
その他 | マザーブレイン | ベビーメトロイド | ポウ | ヅル | ワッジ | リトルバード | ジーマホログラム | ゼーベス星人ホログラム |
エイリアン | ガルマン星人 | グリプト星人 | グリプト星人・ストロンガー | キハンター星人 | メイジ・キハンター星人 | サイボーグゼーベス星人 | サイボーグゼーベス星人・エリート | アスボロー星人 | マグドール星人 | カイラス星人 | レドギア星人 | デスバルク星人 |
ボス | ヒュージ・バラッグ | ナミヘ&フーネ | キング・キハンター星人 | 謎のクリーチャー | ゴヤケード | RB-176 | バラモーク | リドリー | ナイトメア | クイーンメトロイド | メトロイド | ファントゥーン |