メトペディア - メトロイド Wiki
Advertisement
メトペディア - メトロイド Wiki

サムスのテーマ[1]』(Theme of Samus) は、歴代『メトロイドシリーズ』作品に収録されているBGMの名称。初出は『スーパーメトロイド』で『スーパーメトロイドのテーマ[2]』(Theme of Super Metroid) とも呼称される。後発作品で使用されたアレンジ楽曲についても本稿で解説する。

解説[]

『スーパーメトロイド』のメインテーマとして使用されたBGM。後続の『メトロイドシリーズ』でも度々アレンジ曲が使用されており、シリーズの著名なBGMの1つとなっている。暗く静かでありながら勇壮な曲調のBGMで、シリーズ特有のダークな雰囲気がうまく表現された楽曲と言える。主にゲーム開始時のプロローグや、サムス・アランの回想シーンなどで使用される。
原曲BGMの作曲者は山本健誌。山本は仕事帰りにバイクに乗っている時に、この楽曲のインスピレーションが湧いて出たという逸話がある。『スーパーメトロイド』楽曲制作時、山本を含む開発メンバーのスケジュールは非常に過酷で、バイクに乗って帰宅する際が唯一、彼が心を無にできる時間だったという。そんな時、ふとサウンドのイメージが降りてきたため、山本は急いでバイクを停車し、頭に浮かんできたメロディを10~20分間大声で録音した。翌日、テープレコーダーに録音した音声を基にMIDIで音声データを作成[3]坂本賀勇に聴かせたところ「ええやん」と好評だったため、メインテーマとして採用されたのだった[4]

各作品における特徴[]

スーパーメトロイド[]

Super Metroid Opening Japanese Subtitles SM

オープニング (SM)

初出作品。ゲーム中でBGM名称は分からないが、後述のサントラCDで「スーパーメトロイドのテーマ」と呼称されている。ゲーム冒頭、サムスが初代『メトロイド』『』の出来事を回想するプロローグで使用されている。
また本作のエンディングテーマでも、サムスのテーマのフレーズが使用されている。作曲者は濱野美奈子。サントラCDに記載の楽曲名は「エンディング」となっている。
本作のオリジナルサウンドトラックCD『スーパーメトロイド "SOUND IN ACTION"』には、原曲と共にアレンジBGM「'スーパーメトロイドのテーマ (アレンジバージョン)」が収録されている。編曲者は伊藤ヨシユキ伊藤真澄。BGMの随所に原曲には無かった新規フレーズも挿入されている。

METROID Other M[]

ゲーム再開時のロード画面で、それまでのストーリー解説が行われる場面で、アレンジ楽曲が使用されている。編曲者は配島邦明。比較的『スーパー』原曲に忠実で静かな曲調だが、サビの部分が全てカットされれおり、原曲にないフレーズも挿し込まれている。なお、本BGMはE3 2010トレイラー映像でも使用されていた。
またゲームクリア時、アイテム回収率が表示されるリザルト画面でも、『スーパーメトロイド』エンディング曲の短いオーケストラアレンジが使用されている。

メトロイド サムスリターンズ[]

ゲーム冒頭のプロローグ、およびクリア特典「チョウゾメモリー」でアレンジ楽曲が使用されている。『スーパー』原曲に忠実な楽曲で、コーラスパートやベース音が強化され、より勇壮な曲調に仕上がっている。BGM名称は表記揺れがあり、スペシャルエディションに付属のサントラCD『サムスアーカイブス』では「サムスのテーマ」で、ゲーム内のサウンドテストでは「プロローグ」となっている。本BGMは3DSテーマ「メトロイド サムスリターンズ サムス・アラン」でも採用されているほか、トレイラー映像等でも度々使用されている。
本作は、サムスのテーマのフレーズを活用したBGMが多い。スターシップがSR388に着陸する際のムービーでは、後述の『プライム2』『プライム3』でシップが惑星に降り立つ際のアレンジBGM (= サムスのテーマのアレンジ) が使用されている。また、エリア7で流れるBGM「鳥人族の研究所」にも、サムスのテーマを意識したフレーズが随所に仕込まれている。最終ボス撃破後にサムスとベビーメトロイドがSR388から離れる際のBGMや、スタッフクレジットBGMでも、曲の終盤にサムスのテーマのリミックスが組み込まれている。
また、ホーム画面で本作を選んだ際に流れるジングルも当楽曲のイントロ部分のアレンジとなっている。

メトロイド ドレッド[]

ゲーム冒頭、過去作品のストーリーを回想するプロローグにてアレンジ楽曲が使用されている。『サムスリターンズ』とは異なるアレンジ楽曲で、コーラスが少なく重低音がより強調されている。BGM名称は不明だが、ゲーム内音声データは「s_samusstory」と名付けられている。このBGMはゲーム発売前のPRツイートでも使用されていた[5]
ゲーム内ムービーでも、主にサムスが決意を固める場面で、サムスのテーマのフレーズが度々使用されている。フェーレニアでサムスがクワイエットローブと遭遇した後、自らの手で因縁に終止符を打つことをサムスが決意する際に、サムスのテーマの勇壮なアレンジBGMが挿入される。しかし、曲の盛り上がりが最高潮に達した段階で突如BGMが止まり、サムスの目の前でクワイエットローブが惨殺されてしまう。BGMが途中で止まる演出は、この悲劇的シーンをより強調している。
またゲーム終盤、サムスがメトロイドのエネルギー吸収能力を行使して、E.M.M.I.-07PBを撃破した際にも、サムスのテーマの短いアレンジ曲が流れる。こちらも息つく間も無く鳥人兵士との連戦が始まるため、すぐにBGMが止まる。

メトロイドプライム[]

作中で2回、アレンジBGMが使用されている。いずれもサントラCD『メトロイド プライム&フュージョン オリジナル・サウンド・トラックス』にBGM名が記載されている。
ゲーム冒頭、スターシップフリゲートオルフェオンに着艦する際に流れるBGM「プロローグ」の一部フレーズに、サムスのテーマのアレンジが使用されている。原曲と異なり女性コーラスのような音色は無い。
またゲーム終盤、崩壊するアーティファクト神殿から脱出した後、サムスがヘルメットを脱ぐ際に流れるBGM「神殿崩落~エピローグ」でも、アレンジされたフレーズが使用されている。

メトロイドプライム2 ダークエコーズ[]

ゲーム冒頭、スターシップが磁気嵐に飲まれながらエーテルに着陸するシーンで、サムスのテーマのアレンジBGMが使用されている。作曲は『スーパー』原曲と同様、山本健誌。『ダークエコーズ』特有の静かで陰鬱なコーラスが特徴的。また、ブラボー中隊ダークスプリンターに襲われ全滅した過程を描いたゲーム内ムービーでも、サムスのテーマの別アレンジ曲が使用されている。
ゲーム終盤のエンディングで、スターシップがエーテルを離れ宇宙空間に飛び出すシーンでも、前作『プライム』で流れた「プロローグ」のリミックス曲 (= サムスのテーマのアレンジ) が使用されている。
いずれの楽曲もSE付き音声データしか存在せず、SE無しバージョンを聴くことはできない。

メトロイドプライム3 コラプション[]

スターシップで銀河連邦ノリオン基地に着陸するシーン、サムスがオーロラユニット242本体と直接面会するシーン、ウルトラガスでの決戦を目前にデーン提督が降り立つシーン等、作中の印象的なシーンで度々アレンジBGMが使用されている。
最終ボス撃破後のエンディングムービーで、爆破崩壊したフェイザから脱出したサムスのスターシップが、オリンパスを横切るシーンでは『スーパー』エンディング曲のアレンジが使用されている。
また、ゲーム冒頭のシップ操縦席で流れる楽曲も、サムスのテーマを意識した重く静かな曲調となっている。

メトロイドプライム ハンターズ[]

1人用モード「アドベンチャーモード」の開始直後、サムスがスターシップでアレンビッククラスターに到着するカットシーンで、サムスのテーマのアレンジBGMが使用されている。こちらもSE付き音声データしか存在せず、SE無しバージョンを聴くことはできない。

メトロイドプライム ハンターズ ファーストハント[]

ゲーム起動時のオープニングムービーでアレンジBGMが使用されている。フリゲートオルフェオンと思しき施設のセーブステーションからサムスが飛び出して、着地してポーズを決めたところでBGMが終了する。

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ[]

Wiiで発売された『大乱闘スマッシュブラザーズX』に、アレンジ曲「宇宙戦士サムス・アランのテーマ」が収録されている。編曲者は甲田雅人。『スーパーメトロイド』エンディング曲のアレンジで、サムスのテーマのフレーズが一部使用されている。このBGMは後発シリーズ作品『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』『SPECIAL』にも、そのまま収録されている。
なお『スーパーメトロイド』において「宇宙戦士サムス・アランのテーマ」と言った場合は、この曲ではなくマザーブレインとの最終決戦において、ハイパービームが使用可能になってから流れる曲のことを指すので注意が必要。

その他[]

ギャラクティックピンボール[]

ステージ「COSMIC」で特定条件を満たすと発動するミニゲーム「SHOOTING BONUS」で、サムスのテーマのアレンジ楽曲が使用されている。なお、本作のディレクターはサムスのテーマを作曲した山本健誌である。

メイドイン俺[]

スーパーメトロイド
メタルアレンジだよ!
「Sメトロイド」楽曲説明


ゲームを進めると入手可能な「ダイアモンドレコード」に、アレンジ楽曲「Sメトロイド」が存在。ナインボルトの棚に置かれている。ヘビィメタルをイメージしたアレンジ曲のようで、男性ボーカルの重低音をメインに構成されている。

テトリス99[]

『ドレッド』発売を記念した期間限定イベント「第26回テト1カップ メトロイド ドレッド コラボ祭!」で、プロローグのBGMが使用されている。49人のプレイヤーが脱落するまで再生され、50人を切った段階でアルタリアのBGMに変化する。

The Game Awards 2021 オーケストラ[]

2021年末に開催された「The Game Awards 2021」で『メトロイド ドレッド』がジャンル部門「Best Action/Adventure Game」にノミネートされた。イベント終了時、受賞作品のゲームBGMメドレーがオーケストラ演奏され、その一部にサムスのテーマが使用されている。

オフィシャルデータ[]

公式サイト[]

── ところで、十数年前にゲーム雑誌のインタビューで、山本さんからお聞きしたんですけど、オープニングの曲は、仕事帰りのバイクに乗っていたときに思い浮かんだ、という話でしたよね。

山本
はいはい。あのときのことは、いまでもよく覚えていて・・・もっと詳しい状況をお話ししましょうか?

── ぜひお願いします。

山本
当時は、効果音をつくらなきゃいけない、BGMをつくらなきゃいけない、プログラムを組まなきゃいけない、でもスケジュールはキツイし、ということで、すごくキビシイ毎日が続いていたんです。そんな状況のなかで、帰宅途中にバイクに乗った時間というのは、唯一、頭のなかを空っぽにできる・・・。

── 無の境地になれる時間だったんですね。

山本
そうです。それで、家に向かってバイクを走らせていると、いきなり・・・(目を大きく見開いて)「ああっ!」って(笑)。

── サウンドが降ってきたんですか?(笑)

山本
そうなんです。そこで、近くの駐車場にバイクを駐めて、ヘルメットをバッと脱いで、レコーダーを取り出してから、頭に浮かんだメロディを録音したんです。10分か20分くらいかけて、大声で歌いながら・・・。

坂本
アブナイ人やな(笑)。

山本
「なんか俺、変な人に思われてるかも?」と思いながら・・・(笑)。

── あははは(笑)。

山本
で、それで録った音を、翌日会社でデータ化して、坂本に聴いてもらったんですけど、「ええやん」と言ってくれたんですよね。

坂本
あの曲はいまでもええなあと思いますね。

ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン 発売記念インタビュー 第3回「スーパーメトロイド篇」


登場作品[]

収録メディア[]

ゲーム内特典[]

CD[]

脚注[]

関連項目[]

スーパーメトロイドの音楽一覧
BGM オープニング (全滅した科学アカデミー研究所) | スーパーメトロイドのテーマ | 惑星ゼーベス クレテリア到着 | クレテリア 宇宙海賊出現 | ブリンスタ 植物密生エリア/赤土湿地エリア | ノルフェア 灼熱の溶岩エリア/古代遺跡エリア | 宇宙戦士 サムスアランのテーマ | 難破船 | マリーディア 岩の地下水エリア/流砂の地下水エリア | 小ボス対決BGM | 大ボス対決BGM クレイド/リドリー | 謎の彫像部屋 | ツーリアン | マザーブレイン | 脱出 | エンディング
効果音 サムスアラン登場ファンファーレ | アイテム取得ファンファーレ | サムスアラン 最後の叫び | 惑星ゼーベス爆発
Advertisement