『パワーグリップ』(Power Grip) は、左腕で崖に掴まる能力、およびその能力を獲得できるアイテムの名称。『メトロイド フュージョン』『METROID Other M』などでサムスが使用する『崖掴まり』アクションについても本稿で解説する。
解説[]
サムス・アランのパワードスーツを強化するアイテム。ジャンプ等の行動中に崖の淵に接触した際、左腕を伸ばして崖に掴まることができる。左手の保持力は非常に強く、崖に掴まった状態を長時間維持することが可能。
崖に掴まった後は、左手で全身を持ち上げ崖の上によじ登ることが可能。ジャンプでは届かないような高所にも、崖掴まりをくしすれば到達できることがある。崖に掴まった状態から、手を離して下に降りる、手を放して垂直ジャンプ/壁を蹴って反対側に向かって回転ジャンプを行うなど、多彩なアクションを実行できる。
崖に掴まっている状態で上半身をそらし、射撃を行うことも可能。フリーエイムで狙いを定め、右腕のアームキャノンに搭載されたビーム・ミサイルなどの武器を使用できる。また、モーフボール能力を獲得していれば、壁穴に左手を掛けた状態からボール状態に変形、壁を登り、そのまま穴の内部へと侵入することも可能である。
サムスが初めて崖掴まり能力を使用したのは『メトロイド フュージョン』であるが、特に能力の固有名称などはなかった。アイテムとしての登場は『ゼロミッション』のみとなっており、後発作品ではサムスの基本アクションとして組み込まれており、特に能力の名称は与えられていない。
クイックライズ[]
【メトロイド ドレッド】クイックライズ
『サムスリターンズ』『ドレッド』で使用可能なテクニック。サムスが足場の角に手を掛けた瞬間にジャンプ操作を行うと、通常の崖掴みアクションよりも素早い動きで崖を駆け登ることが可能。多用することで、クリアタイム短縮に繋げられる。
各作品における特徴[]
メトロイド フュージョン[]
- 標準装備。操作は後述の『ゼロミッション』と同様で、サムスが崖に触れた際に十字ボタンを入力すると、両手を使って崖に掴まる。
- 『フュージョン』は、サムスが初めて崖登りのアクションを体得した作品であるが、この理由については特に解説がなされていない。『パワーグリップ』という名称もまだ無かった。パワードスーツ装甲部の大部分を切除したフュージョンスーツを着用しているため、従来よりも機動性が向上していることで崖掴まりが可能になったとものと、ファンの間で推測されている。
メトロイド ゼロミッション[]
- 初登場。クレテリアの遺跡に置かれたアイテム『パワーグリップ』を取得することで使用可能になる。十字ボタン上とAボタンを同時に押すことで、崖をよじ登ることができる。崖に掴まっている状態でもアームキャノンに搭載された武器を使用することができる。壁の反対側に上半身を傾け、上・斜め上・横・斜め下・下の全5方向に狙いを定めることが可能。
- また、パワードスーツもろとも全能力を喪失した状態のゼロスーツサムスも、崖登りのアクションを実行できる。
METROID Other M[]
施設の壁に掴まるサムス (MOM)
- 壁に掴まった状態のままWiiリモコンをポインティングすれば、主観視点のサーチングビューを使用することもできる。壁の反対側の全方向にポインタを合わせることが可能であり、敵に対してビームやミサイルを発射して攻撃することも可能。
- また、盛り上がった地形など、1ブロック分の段差を自動的に乗り越えて進む「パルクール」も使用できる。
メトロイド サムスリターンズ[]
- 崖掴まりの瞬間にBボタンを押すと、回転ジャンプしながら崖をスムーズに駆け登る「クイックライズ」が使える。ただし、後発作品の『ドレッド』と比較して発動条件が厳しく、狙って発動することは難しい。
メトロイド ドレッド[]
- 標準装備。『ゼロミッション』以降の作品では、サムスの崖掴まりアクションに特定の名称は無かったが、本作のロード画面TIPSでは「パワーグリップ」であると明記されている。
- 基本操作は『サムスリターンズ』と同様。Lスティックを倒して足場の角に触れると、崖掴まりアクションを実行できる。崖をよじ登ったり、崖に捕まった状態でフリーエイムやメレーカウンターも使用可能。
- サムスが崖に手を掛けた瞬間にすかさずBボタンを押すと、通常よりも素早い動作で崖を駆け登る「クイックライズ」が使用できる。また類似アクションとして『Other M』と同様、1ブロック分の段差を自動的に乗り越えて進むパルクールも使用可能。
オフィシャルデータ[]
ステータス[]
足場や壁のカドにつかまることができる
メトロイド ゼロミッション ステータス
TIPS[]
パワーグリップ
ジャンプ中や落下中、地形の角に接触する際に L をその方向に入力していると、サムスは角を掴みぶら下がる。メトロイド ドレッド ロード画面TIPS
クイックライズ
サムスが足場の角に手をかけたあと上に登ることができるが、角に手をかけた瞬間にBボタンを押すと通常よりも素早い動きで登ることができる。メトロイド ドレッド プレイヤー向け配信メール
取扱説明書[]
角に向かってジャンプすると、角につかまることができます。飛び乗れないと思うような場所でも、あきらめずにジャンプしてみましょう。
メトロイド ゼロミッション 取扱説明書
角に向かってジャンプすると、飛び移った壁の角につかまることができる。さらに、つかまった状態で十字ボタンの上を入力すると、角をよじ登る。つかまっている角から降りたい場合は、その場でAボタンを押して飛び降りよう。
角につかまりながら、上・斜め上・横・斜め下・下の5方向にビームやミサイルを放つこともできる。任天堂公式ガイドブック メトロイド ゼロミッション
公式サイト[]
足場や壁のカドにつかまることができる。
METROID ZERO MISSION OFFICIAL SITE
素早く足場の端から駆け上がる「クイックライズ」
足場の端から上に登る瞬間にタイミングよくジャンプボタンを押すと、通常よりも素早く駆け上ることができます。1回ではささいな違いかもしれませんが、繰り返し行うことでクリア時間を短縮させることも可能でしょう。ご紹介したエンディングリワードに挑戦する際に積極的に使用してもらいたいテクニックです。
書籍[]
パワーグリップ
ジャンプ中、壁のへりと接触した際にLスティックを壁の方向に入力していると、グラップリングで壁のへりにつかまった状態になる。グラップリング中はLスティックを上に入力するかBボタンでへりの上に立ち、下入力だと手を放して着地する。つかまりながらの射撃も可能で、フリーエイムで射撃の方向も変えられる。メトロイド ドレッド パーフェクトガイド
登場作品[]
豆知識[]
- サムスが初めて崖掴まりのアクションを使用した作品は『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』である。本作では場外からステージに復帰する手段として「崖掴まり」が用意されており、全ファイター共通のアクションとなっている。
- 『スマブラ』発売以後の『メトロイドシリーズ』では、サムスが崖掴まりの能力を獲得している。
- 『ゼロミッション』ではボムジャンプやキッククライムなどのテクニックを駆使することで、パワーグリップを未取得の状態でもある程度ゲームを進められるが、ノルフェア大部屋の通路をカラームツーターの実が完全に塞いでしまっているため、それ以上先に進むことができない。
- この障害物はどのような手段を用いても破壊することができないが、パワーグリップを取得することで消失し、これにより初めて先の部屋へと進めるようになる。この仕様のため、パワーグリップは『ゼロミッション』クリアに必須のアイテムとなっている。
- 『メトロイドプライム3 コラプション』には、『グラブレッジ』という緑色に発光する金属製プレートが登場する。サムスがジャンプ中にこのデバイスに接触すると、磁気流が発生してパワードスーツを軽量化させ、左腕を使ってグラブレッジの付いた崖の上によじ登ることができる。
脚注[]
関連項目[]
- グラブレッジ - 『メトロイドプライム3 コラプション』に登場するデバイス。接触すると左手で崖に掴まり、上方によじ登ることができる。
- パルクール - 『Other M』『ドレッド』で使用可能。