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Scan Icon Red MP この記事はゲームソフトの「ゼロミッション」について記述されています。
  • 任務としての「ゼロミッション」については、ゼロミッションをご覧ください。

私が幼い日々を過ごした、第二のふるさと
「惑星ゼーベス」… 今や魔の巣くつと化した
この星への、私のファーストアタックとなった、
通称「ZERO MISSION」
その戦いの全てを、今ここに語ろう…


メトロイド ゼロミッション』(METROID: ZERO MISSION) は、2004年5月27日に発売されたゲームボーイアドバンス専用ソフト。『メトロイドシリーズ』第6作目。シリーズ第1作目の『メトロイド』のリメイク作品。

概要[]

前作『メトロイド フュージョン』のシステムを流用し、メトロイドシリーズ第1作『メトロイド』を大幅にリメイク、追加エピソードを加えた作品である。サムスが惑星ゼーベスに単身侵入しマザーブレインを破壊するまでの『第一部』、パワードスーツを喪失したサムスがゼーベスからの脱出を図る『第二部』の二部構成のストーリーとなっている。

ナビゲーションに従い、ほぼ固定されたルートに沿ってゲームが進行する前作『フュージョン』とは対照的に、プレイヤーの技量次第で様々な攻略ルートを練ることが出来る、自由度の高い作品となっている。

開発[]

『メトロイド』のリメイク制作[]

メトロイド フュージョン』の開発を終えた任天堂 開発第一部では、次のゲーム企画を検討していた。その結果、『フュージョン』で作り上げたシステムを流用して、再び『メトロイド』のGBAソフトを開発する方向でメンバーの意見がまとまり、ディレクター・坂本賀勇監修の下、初代『メトロイド』のリメイク制作が決定した。開発スタッフの中には『メトロイド』を発売当時にリアルタイムでプレイしていた者が多く (プログラム担当の尾崎恒洋に至っては、1日1回クリアを日課にして『メトロイド』を遊んでいたという)、思い入れの強い作品のリメイクということで、特に熱を入れて開発に臨んだという。『フュージョン』制作時のノウハウを詰め込み、リメイク元の不要な部分をカットして、さらに追加要素を加えてより良いものを作ることを目標に『ゼロミッション』開発プロジェクトが進められた。

Zero Mission Bete Version Gameplay MZM

開発初期のゲームプレイ画面

開発初期の『ゼロミッション』は、初代『メトロイド』の仕様を忠実に再現するためにコミカルなビジュアルイメージで統一されていた。主人公のサムスが3頭身にデフォルメされ、敵キャラクター・背景などのグラフィックもそれに合わせて可愛らしいデザインで仕上げられていたという[1]。しかし、NOA (Nintendo of America) はこのデザインに対して否定的な見解を述べ、従来のリアル志向のデザインに変更するよう要求した。『メトロイド』は国外で高い人気を誇るフランチャイズであり、その購買層もリアリティの高いゲームデザインを好む傾向があったため、NOAの要望に応えて路線変更を行った。この判断は結果的に功を奏し、開発スタッフ側も「やっぱりメトロイドの世界観はリアルな雰囲気が良く似合うなぁ」と再認識したいう。

ディレクターの坂本は、ストーリー改変や新要素の追加によって、これまでの『メトロイド』の世界観を大きく壊していないか重点的にチェックを行った。また、チームの意思統一のためにストーリー台本を用意した『フュージョン』開発時と同じく、ゼロスーツサムスが活躍する第二部ストーリー構想を提案、それに合わせてゲーム設計を行うように指示を出した。それ以外の作業に関しては、開発スタッフに対して事細かに指示を与えることはなく、各スタッフの意思を尊重して自由に開発を進めさせていたという。しかし、山根知美など『フュージョン』開発時に主導的な立場にいたベテランスタッフが抜け、メンバー共同で可能な範囲の作業を同時並行で進めるなどしていたという。しかし、こうした作業配分が結果的に濃密で質の良い作品を仕上げることに繋がったと、森澤孝泰は語っている。

『フュージョン』との差別化[]

メトロイド フュージョン』からゲームシステムや諸要素を継承している本作だが、あらゆる点において前作からの差別化も図っている。サムスのモーションは、本作ではスピーディーで俊敏な動きができるように調整されている。

グラフィック面では、ディレクター・坂本の指示を受けて、黒色の影を強調したアメコミタッチを意識して制作が行われた。デザイナー・森澤の言によると、前作『フュージョン』では色表現が豊かになったGBAのハード性能を活かすため、できる限り多くの色数を使うように努力していたが、本作では色数を大幅に制限してコントラストを強くするよう意識したという。パッケージやアートワークのデザインも、本編に合わせたアメコミ風の描画がなされた。

サウンドエフェクト担当の藤井貴矢は、アメコミ調のグラフィックデザインを意識しつつ、前作『フュージョン』から音質を上げことに注力したと語っている。結果的にすべての効果音を作り直すことになり、サウンドの導入作業が開発工程の後半に集中していることから、最後の追い込みで非常に苦労したと述懐している。

マップ構成に関しては、前作『フュージョン』ではナビゲーションに従って進む一本道のものから、自由度の高いマップに変更。『スーパーメトロイド』のように、一部のアイテムを未取得でも様々な場所に行けるようなマップデザインを意識して、デバッグを重ねて慎重に調整を行ったとマップ担当の中田隆一は述べている。また、初代『メトロイド』のイメージを踏襲して、アイテムの配置などもリメイク元を遊んだ人が懐かしみを覚えるような構成に仕上げられている[2]

ストーリー[]

EMERGENCY ORDER_
緊急指令

EXTERMINATE ALL METROID
ORGANISMS ON PLANET ZEBES..._

惑星ゼーベスの「メトロイド」を
殲滅せよ。そして…

AND DEFEAT THE MECHANICAL
LIFE-FORM, MOTHER BRAIN._

機械生命体「マザーブレイン」を破壊せよ。

コスモ歴2003年、銀河系では各惑星の代表者からなる「銀河連邦」が設立された。異文化間の交流が盛んに行われ、多くの星間連絡船が行き来する繁栄の時代を迎えていた。しかしその一方で、連絡船を襲うスペースパイレーツ(宇宙海賊)の登場が、銀河の平和を脅かし始めていた。銀河連邦軍および連邦警察が、その制圧にあたっていたが、神出鬼没かつ凶暴なスペースパイレーツを、この広大な宇宙において確実に取り締まることは、事実上不可能であった。そこで連邦当局は、腕利きのバウンティーハンター(賞金稼ぎ)を雇い、スペースパイレーツと戦わせたのだ。

Cutscene Samus in the Cockpit of Gunship MZM

コスモ歴20X5年、深刻な事件が起きた。「惑星SR388」で捕獲された、未知の生命体を搬送中の銀河連邦の調査船が、スペースパイレーツに襲われたのだ。彼らの目的は、生命体の略奪だった。「メトロイド」という名を持つ、その浮遊生命体は、他の生物に取り付き、生態エネルギーを吸い尽くすという危険な生物であった。しかもβ線の照射により爆発的に増殖させることが可能だという。銀河の謎とされている惑星SR388の滅亡に、この「メトロイド」が起因したであろうという推測は、ほぼ確実視されていた。

「メトロイド」がスペースパイレーツの手によって増殖され、生物兵器として使われるようなことになれば、銀河文明の壊滅の危機は避けがたい。連邦警察は必死の捜索の末、スペースパイレーツの本拠地「要塞惑星ゼーベス」を発見、銀河連邦軍が総攻撃を行ったが、スペースパイレーツの激しい抵抗にあい、攻め落とすことはできなかった。地下要塞の中心部では、メトロイドを増殖させる準備が着々と進められているらしい。

連邦当局は最後の手段として、一人のバウンティーハンターをゼーベスの内部に侵入させ、要塞を集中管理している機械生命体「マザーブレイン」を破壊する作戦を決定した。選ばれた宇宙戦士の名は「サムス・アラン」。銀河最強のバウンティーハンターと呼ばれ、不可能と思われる数多くの事件を解決してきた人物ではあるが、その正体は、まったく謎に包まれていた。

Mission Start MZM

単身ゼーベスへの潜入に成功したサムス・アラン。実はこの惑星ゼーベスは、幼き日のサムスが育った場所であった。様々な想いを秘めて、任務を遂行するサムスをまちうける、マザーブレインの罠。サムスは無事任務を全うし銀河の秩序と平和を守ることができるのだろうか?

操作方法[]

操作方法は前作『フュージョン』とほぼ同じである。

サムス・アランのアクション
ボタン 通常状態 モーフボール状態
十字ボタン 左右 左右に移動
パワーグリップで角に掴まる
左右に移動
十字ボタン 上 銃口を上に向ける
エレベーターの操作
モーフボール解除
十字ボタン 下 しゃがむ
2回押す : モーフボールになる
銃口を下に向ける
エレベーターの操作
-
Aボタン ジャンプ ボールジャンプ
Bボタン ビームを発射
押し続けてチャージビーム発射
ボムをセット
Rボタン+Bボタン ミサイル / スーパーミサイル発射 パワーボムをセット
Lボタン 銃口を斜め上に向ける -
Lボタン+十字ボタン 下 銃口を斜め下に向ける -
STARTボタン マップ画面の表示 -
SELECTボタン ミサイルの切り替え -
メニュー画面
ボタン
十字ボタン 選択
Aボタン 決定
Bボタン キャンセル

ステージ[]

ブリンスタ
ゲームのスタート地点となる、岩盤で覆われたエリア。サムスを強化する基本的なアイテムがエリア各地に設置されている。
ノルフェア
ゼーベスの地下に広がる溶岩地帯で、地下のマグマの活動が活発な灼熱のエリア。
クレテリア
本作で新たに追加された、惑星ゼーベスの表層エリア。サムスのスターシップが降り立った地点で、鳥人族の遺跡が随所にみられる。
クレイド
ブリンスタ深部に位置するエリア。最深部では巨大なボスクリーチャー、クレイドが待ち構えている。
リドリー
ノルフェア深部に位置するエリア。パイレーツ最高指揮官のリドリーが待ち受けている。
ツーリアン
ゼーベスの中枢エリア。増殖したメトロイドの巣窟であり、エリア深部では第一部ストーリーの最終ボス、マザーブレインと対決することになる。
チョウゾディア
本作で新たに追加された地表エリア。古代鳥人族の巨大遺跡が残されているエリアで、パイレーツのマザーシップが存在する。パワードスーツを失ったサムスを操作する、第二部ストーリーの主な舞台となる。

アイテム[]

クリーチャー[]

メトロイド ゼロミッションに登場するクリーチャー一覧
ブリンスタ ジーマ | リッパ | スクリー | ウェーバー | ゼブ | メロ/メロの巣 | メーマ | カラームツーターの実 | デスギーガ
クレイド ジーラ | リッパ | ギガ | リオ | サイドホッパー | バリスト | ガドラ
ノルフェア ソーバ | リッパ | リッパⅡ | メラ | スクウィプト | ガメト | ドラコーン | マルテビオラ | ゲルーダ | ポリプ | カラームツーター/カラームツーターの実 | デスギーガ | バリスト
リドリー ビオラ | マルテビオラ | ゼボ | ホルツ | デスギーガ | ガドラ
クレテリア リッパ | スカルテトラ
ツーリアン リンカ | 砲台 | メトロイド | ゼーベタイト
チョウゾディア ジーマ | アトミック | 作業ロボット | メーアイ | ゼーベス星人
ボス ディオルム | ムーア | キル・ギル | クレイド | リドリー | マザーブレイン | 大軍神 | メカリドリー

エンディング・クリア特典[]

エンディングポスター[]

詳細記事:『ゼロミッション』エンディング
『フュージョン』と同じく、ゲームをクリアすると、サムス・アランのエンディングポスターを見ることができる。ポスターは全8種類。「難易度」「クリア時間」「アイテム回収率」の3要素が、ポスターの解放条件となっている。
なお、一度ゲームをクリアすると、ゲームクリア時に獲得したポスターを閲覧できる『ギャラリー』がオプション画面に追加される。全8種類のポスターをすべて回収すると、「ギャラリー」の文字が黄色で表示されるようになる。

オリジナルメトロイド[]

詳細記事:メトロイド
ゲームを一度クリアすると、NES版『メトロイド』をGBAに移植した『オリジナルメトロイド』が遊べるようになる。

HARDモード[]

ゲームを難易度「NORMAL / ふつう」でクリアすると、次回以降ゲームを開始するときに「HARD / むずかしい」が選択できるようになる。

タイムアタックモード[]

ファイル選択画面で一度ゲームをクリアしたセーブファイルを選択し、「ゲームスタート」が表示されている状態で、十字ボタンの上、左、右、下を入力すると、『タイムアタックモード』でゲームを開始することができる。

他機種版[]

Wii U バーチャルコンソール[]

2014年6月14日 配信開始。テレビ画面・Wii U GamePadのいずれかに映像出力が可能。ゲームの途中経過を保存する「まるごとバックアップ機能」や、キーコンフィグなども使用できる。初代『メトロイド』を移植した「オリジナルメトロイド」もプレイ可能だが、仕様上『フュージョン』との連動要素だけは解放できない。

広報[]

テレビコマーシャル[]

本作の発売に合わせて、実写CMがテレビ放送された。タレント・森下千里が演じるパワードスーツを失ったサムスが敵地に潜入、パワードスーツを再装着して窮地を脱するという、『ゼロミッション』第二部ストーリーに準じた構成の映像となっている。なお、映像中でサムスが着用するパワードスーツ (バリアスーツ) には『メトロイドプライム』の3Dモデルが流用されている。

豆知識[]

  • 本作にはボスキャラクターとして『スーパーメトロイド』のクロコマイアーが登場する予定だったが、事情により不採用に終わってしまった。

ギャラリー[]

紹介映像[]

Wii U VC プレイ映像


脚注[]

外部リンク[]

関連項目[]

メトロイドシリーズ
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