メトペディア - メトロイド Wiki
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メトロイドゼーベス侵入指令』(Metroid: Zebes Invasion Order) は、1987年1月に発売された書籍作品。株式会社 双葉社より発売された『ファミコン冒険ゲームブックシリーズ』第5巻で、1986年8月6日に発売されたファミリーコンピュータ専用ソフト『メトロイド』を題材としたゲームブックとなっている。著者は塩田信之。挿絵担当は有坂須美。

概要[]

ストーリーは題材元の『メトロイド』をベースにしつつ、大幅なアレンジが施されている.

遊び方[]

本書は『メトロイド』のゲームシステムを忠実に再現するため、『ファミコン冒険ゲームブックシリーズ』では初めて、本格的なロールプレイングゲームの要素を加えたゲームブックとなっている。単純な選択肢だけで進める項目は非常に少なく、プレイヤーが自分の意思で目的地を選択し、広大なマップ上を探索できるように設計されている。反面、ルールが複雑化しているため、プレイヤーはゲームブックの仕様を十分に理解した上でゲームを始めなくてはならない。

一部選択肢にはサイコロを使用する。文中に「サイコロを振れ」という指示があった場合、

本書の偶数ページ右上には賽の目が印刷されており、任意のタイミングで止めるといった手法を用いることで、手元にサイコロが無くともゲームブックを遊べるような配慮がなされている。

本文は白地のページの通常空間と、グレー地のページの戦闘空間で構成されており、この2つの空間を行き来することでゲームが進行していく。通常空間の冒頭部には【A-21】というようなアルファベットと数字を並べた地図項目と呼ばれる項目が表示されており、39、40ページに用意されているゼーベスの全体マップを適宜確認し、これに表示された地図項目番号と照合することで、プレイヤーの現在位置を示す指標として利用することができる。

ストーリー[]

時は未来。大宇宙開拓時代が終わりを告げ、銀河連邦が確立した時代。

宇宙では、宇宙海賊を名のるものたちが暗躍していた。地球太古の大航海時代に多く発生した、海における盗賊集団―海賊にちなんで名づけられた集団だ。その行為も場所が宇宙に変わっただけで、海賊といささかも変わらない。

連邦局は、銀河連邦警察を組織して、海賊たちに対応していた。だが、宇宙は広い。そして宇宙海賊たちの戦力は、連邦警察の能力をはるかに上回っていた。

宇宙海賊たちを捕らえることのできない連邦警察は、ついに業を煮やし、彼らの首に賞金をかけることにした。その政策が実際に一般に浸透するころには、宇宙戦士 (スペース・ハンター) といわれる職業、つまり、賞金稼ぎが世間的に認められるようになっていたのである。

宇宙戦士たちが活躍を始めると、海賊はひとつにまとまりだした。小さく弱い海賊たちは、大きい集団に吸収されてゆくのだ。そして彼らは、さらに強くなった。


重大事件発生!外宇宙惑星「SR388」の文明を絶滅させた謎の生物「メトロイド」の生態カプセルが海賊によって奪われた。 生態カプセルは、メトロイドを細胞段階で培養する容器である。この状態なら活動を停止しており、安全だ。しかし再生し、増殖を開始したメトロイドは恐怖そのものだった。

メトロイド―それは一見、ただの浮遊生物だ。だがこいつは他の生物にとりつき、その生体エネルギーを吸い取る能力を持つ。連邦局の特殊調査班がメトロイド研究チームを設け、研究を始めた。活動を停止させているメトロイドはβ線を二十四時間照射することによって再生できる。研究チームは、生態カプセルから一匹を取り出し再生させた。しかしこの一匹のメトロイドが研究チームを全滅させてしまった。連邦局は、連邦宇宙軍第三師団すべてを送り込むことによって、やっとその一匹を死滅させることができたのだ。我々の常識をはるかに越えたすさまじいエネルギーと生命力を持った超生命体!これがメトロイドなのである――。

もし海賊たちが、このメトロイドのパワーを知った上で奪ったとしたら大変なことである。その生き物が彼らの手で増殖され武器として、銀河連邦へ向けられたら……。その前に、なんとしてでも奪還しなければならない。

連邦警察の必死の捜索によって、海賊たちの本拠地が発見された。小惑星「ゼーベス」だ。ゼーベスは、要塞惑星すべての機能統制を、要塞の中心部にある巨大コンピュータ、「マザー・ブレイン」によって行っているのだ。連邦警察は総力を上げて要塞を攻撃。だが海賊の抵抗は強く攻め落とすことはできない。連邦警察の力ではどうにもならないのだった。

連邦警察は、この事件を宇宙戦士の手にゆだねることにした。しかしそれは、いつもの賞金形式ではなかった。今までに最高の活躍をしている最強の戦士「サムス・アラン」に連邦から直接依頼するという形がとられたのだ。しかもサムスには今までに例のない巨額の賞金が提示された。ただし確実に指令を遂行してもらうという条件つきであったが……。

宇宙最強の戦士サムス・アラン。サムスは全身に強化サイボーグ手術を受け、超能力も身につけた勇者である。サムスの使用するスペース・スーツは、敵のパワーを吸収することが可能だ――これ以上細かい情報はどこにも流れていない。ただ、いままでに完全に不可能といわれる事件を何度も解決し、現代のヒーローと呼ばれる地球出身の男である……と言われている。

サムス・アランは無事に任務を遂行できるだろうか。

豆知識[]

  • 作画担当の有坂須美は、主人公のサムスの容姿に関して「髪の長い女性」としか知らされていなかったため、作画にあたって個人的なイメージを元に原作とは異なる黒髪のサムスを描いたと語っている。[1]

脚注[]