『METROID Other M』(メトロイド アザーエム) は、2010年9月2日に発売された、Wii専用アクションゲームソフト。『メトロイドシリーズ』第11作目にあたる。
目次
概要
数々の『メトロイドシリーズ』作品を手がけてきた坂本賀勇が企画を立ち上げ、任天堂社外の複数の企業と共同で開発した『2Dメトロイドシリーズ』の流れを汲む新機軸のアクションゲーム作品。ゲームパートはコーエーテクモゲームス所属開発部署のTeam NINJA、ムービーパートにはD-Rocketsの北裏龍次の監修の下、太陽企画や白組などの多数の映像制作会社が関与している。この大規模な共同開発チームは"Project M"と称され、約3年間の開発期間を経た後、2009年に米・ロサンゼルスで開催された『E3 2009』において初めて情報が公開された。
本作では「最新技術を使ったファミコンゲーム」をキャッチコピーに掲げており、Wiiリモコン1本だけで遊ぶことができるシンプルな操作性を実現。リモコンを横持ちにして操作する従来のサイドビュー/TPS形式のプレイモードと、リモコンを画面に向けることで切り替わる『メトロイドプライム』のような一人称視点モード「サーチングビュー」の2つのプレイスタイルを使い分けてゲームを進めていく。一部アクションの自動化や、シチュエーションごとにボタンの割り振りを変化させるなど様々な工夫を凝らし、煩雑な操作体系をWiiリモコン1本に集約することに成功。初代『メトロイド』などをリアルタイムで遊んでいたファミコン世代ユーザーや、操作が複雑な3Dゲームに抵抗感のあるライトユーザーでも簡単に操作可能で、ダイナミックかつ爽快なアクションが楽しめるアクションゲームを目指している。
また、過去作品と比較してストーリー性に特に重点が置かれており、ゲームパートとムービーパートをシームレスに繋ぎ合わせ、物語をたどりながら進めていく『メトロイド フュージョン』のようなゲームシステムとなっている。これは坂本がかねてから構想していたもので、本作のゲームコンセプトの一つとして掲げられている。『スーパーメトロイド』と『メトロイド フュージョン』の中間に位置する時系列を描いたストーリー構成で、これまでの作品では描写されることの少なかった、主人公のサムス・アランの心理描写や過去の来歴について焦点を当てている。プロの声優・俳優を起用したフルボイスの映像となっており、音声の日本語/英語切り替えが可能なほか、ムービー中の字幕表示の設定なども可能。
開発
『Other M』の開発経緯については、『社長が訊く『METROID Other M』コラボレーション篇 / 開発スタッフ篇』に詳しい。
ストーリー
かつて私は、メトロイドの殲滅を目的に惑星SR388へと赴いた。死闘の末、クイーンメトロイドを倒したばかりの私の目の前でメトロイドの赤ん坊が孵化し、生まれて初めて目にした私を母親だと思い込んだ。平和的利用の可能性を信じ、私はそれを銀河連邦へ持ち帰った。だが研究の最中の襲撃によって、「ベビーメトロイド」はマザーブレイン率いるスペースパイレーツの手に落ちた。
私はベビーの奪還を目的に、マザーブレインが支配する要塞惑星ゼーベスに潜入した。しかしマザーの圧倒的なパワーは、私を死の淵へと追いやった。ところが、今まさに消えようとしていた私の命の灯火は、あろうことかその勢いを再び取り戻し始めたのだ。

「なぜ私はまだ生きているのだ…」
ベビーがマザーブレインの攻撃から私を守ってくれていた。私に力を与えてくれていた。そしてベビーは ー 私の頭上で砕け散った…
「マザー、今すぐ消えろ! 」
惑星ゼーベスとともに、マザーが、スペースパイレーツが、そしてメトロイドという存在が、この世から消え去った。
あれからどれくらい経っただろうか。スターシップで航行中だった私は、あるシグナルを偶然キャッチした。通称"Baby's Cry"。誰かを呼ぶことを最優先としたその目的を、赤ん坊の泣き声になぞらえた典型的な救難信号だ。辺境宙域から発せられている。私は最初からそう決められていたかのように、スターシップの進路を変更した。
"Baby's Cry"
その響きが、私を呼び寄せたのかもしれない…
ゲームシステム
舞台
ボトルシップが舞台となる。
メインセクター
セクター1 バイオスフィア
セクター2 クライオスフィア
セクターZEROはこのセクターより通じる。
セクター3 パイロスフィア
生体兵器研究所
アイテム
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ネタバレ要素を確認: 以降の記述には、ゲーム・漫画などの核心部分について記述されている可能性があります。 |
- モーフボール - 初期装備。
- チャージビーム - 初期装備。
- エネルギータンク・エネルギーパーツ - タンクは全部で5個。パーツは全部で16個でエネルギー上限は最大999。2つのエネルギータンクは取得必須。
- アクセルチャージ - 全部で6個。
- リカバリータンク - 全部で3個。
- ミサイル - 初期10発。タンクは全部で70個(1発/個)で最大80発。ヒュージ・バラッグ戦中に解放。1つのミサイルタンクは取得必須。
- ボム - ヒュージ・バラッグ撃破後に解放。
- ディフュージョンビーム - FGⅡ-グラハムとの戦闘後に取得。
- アイスビーム - 初めてのメラとの戦闘時に解放。
- バリア機能 - ゴヤケード戦前に解放。
- スピードブースター - クライオスフィアで氷の壁を破壊するときに解放。
- ウェイブビーム - ガラス張りにされた状態でサイボーグゼーベス星人・エリートと戦闘している時に解放。
- グラップリングビーム - パイロスフィアでアンソニーがレドギア星人に襲われている場面で解放。
- スーパーミサイル - リドリー戦前のマグマの噴出口破壊時に解放。
- プラズマビーム - リドリー戦前に解放。
- スペースジャンプ - バイオスフィアでデリーターを追跡する途中で解放。
- スクリューアタック - 同上。
- シーカーミサイル - 4度目のレドキア星人を倒し取得。
- グラビティ機能 - セクターZEROのイベントの少し後に解放。
- パワーボム - クイーンメトロイド戦中に解放。
クリーチャー
紹介映像
ギャラリー
関連項目
外部リンク
- Wii『METROID Other M』公式サイト
- Wii U ダウンロード版『METROID Other M』
- 社長が訊く『METROID Other M』コラボレーション篇
- 社長が訊く『METROID Other M』開発スタッフ篇
- E3 2009 出展タイトル『METROID : Other M』
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